モカ・マカロン♪
昨日作ったマカロン2種のひとつめは、モカ・マカロンです。インスタントコーヒーでマカロンの味を付け、バタークリームにカフェ・エクストラクトを入れてみました。軽やかなモカ味になって、苦味はありませんでしたが、コーヒーが好きではない私にはちょうどいい味でした ...
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昨日作ったマカロン2種のひとつめは、モカ・マカロンです。インスタントコーヒーでマカロンの味を付け、バタークリームにカフェ・エクストラクトを入れてみました。軽やかなモカ味になって、苦味はありませんでしたが、コーヒーが好きではない私にはちょうどいい味でした~!
このモカ味はちょっと焼きすぎちゃって、しっとり感がなくなってしまいました。タイマーが切れて、触ったときに、表面が崩れたのでもう少し焼いたつもりが焼き過ぎになってしまったみたいです。
私が最初にマカロンを焼いたのは学校のとき。課題は確か、フランボワーズのマカロンのレストランデザートで、マカロンをデザート用に飾り付けするものでした。最初にマカロンを焼いたのですが、隣リ合わせになったクラスメートと、60cm以上の天板を半分ずつ使いました。自分のがどちら側かわかるように、ちゃんと名前を書いて焼きました。私と天板をシェアしたのは、年上の円熟した大人の色気が漂う女性。彼女の白くてキメの細かい肌と、軽くシニョンにした長い髪に女性らしい顔立ちは、フランス人男性にも充分通じる美しさでした。なぜ、彼女の風貌を描写するかって!?それはこれが故に私はある事件の当事者になってしまったから。。。フランスらしいお話です。
出来上がった私のマカロンは、きちんとピエ(足)も立ち、表面につやもあってきれいでした。ところが、Iさんのはピエもでなかったばかりでなく、表面にひび割れしてしまってました。それを利用してプレートにデコをして、後は先生の評価を待つばかり。課題ごとに評価されて、点数がつけられ、これが成績に反映します。だからみんな真剣です!このマカロンの授業の先生はP先生でした。この先生、人妻でもあるIさんにちょっとした恋心を持っていたようです。彼にも妻子がいたんですけれどね~!いつもIさんには、いろいろと手助けしたり、便宜を計る先生があの日は用事があって実習の最初に出て、後は評価のときに帰って来たので、Iさんを助けることができなかったんですね。
さて評価になって、私のデザートは高い点数をもらえました。そして、Iさんの番になって一目、そのマカロンデザートを見たP先生、何を思ったか天板の上の私のマカロンを何個か取り出して彼女に差し出しました。「これでもう1度作り直しなさい。それから先生は評価するから」と言ったので、もうビックリしました。もちろん、Iさんも驚いてました。私はP先生に、「先生、失礼ですが、これは私の作ったマカロンでIさんのではありません」と言わずにはいられませんでした。
彼はひとこと、「いいじゃないか。使わせてあげなさい。どうせ、キミはいい成績なんだから、友だちを救ってあげてもいいじゃないか」。
私は、「それでは成績がフェアではなくなります」と、やんわりと抗議しました。それに、このP先生のいつもながらのえこひいきが度を越していたので、もうガマンがならなかったのかもしれません。
それから、私はどうしてもこのアンフェアさに納得が行かず、校長室へ。事の顛末を聞いた校長先生(アメリカ人女性=フランス人と結婚していた)は、ひとこと、「ではP先生にも話を聞いてからあなたにまたお話しましょう」とのことでした。このP先生は自分がえこひいきしていることは言えないから、あくまでも自分が正しいと言い張ったので、校長先生は冷たく私に「私は、P先生が正しいと思います。あなたがとやかく言うことではありません」で終わりでした。
アメリカと日本、どちらの国にも住んでましたが、学校でこんなことが起こったことがなかったので、悔しかったです。校長先生のあまりにものフランス流の冷たい答えにもガッカリ...私は、悔しいだけ。Iさんがそっと私に謝りに来てくれました。これって違うんじゃない!? 彼女が悪いんじゃないので、余計、腹が立ちました。そしたら廊下で涙が不覚にも流れて来て...驚いたのはP先生。彼は普通はとっても優しくて生徒に手助けをいつもしてくれます。きっとそのときに彼の良心の呵責が目覚めたんでしょう。
私が学校のカフェテリアで、クラスメートのみんなに慰められている時に、また校長室に呼ばれました。校長先生の話はこうでした。P先生はいつも一生懸命である良い先生。でもたまに公私の見境がつかなくなることがある。何人もの生徒が言いに来たので、彼のえこひいきがあることは私も薄々知っていた。しかし、私は校長である以上、先生を守らなくてはならない。しかし、P先生が今回のことは自分の落ち度で、あなたが正しいと言っているから、どうぞわかってほしいというような内容だったと思います。普通はフランス人は自分の落ち度を認めることは断固としてありません。でも、P先生がこうやって言ってくれたということは、やはり心根は優しいはずと思いました。
フランスでは、先生であろうが、弁護士であろうが、大統領であろうが、男女の仲は結婚していようがいまいが関係ないような気がします。情愛を大切にするから、いろんなことがあると思います。そして、自分たちの正義の物差しが他人と違っていたら、徹底的に自分たちを擁護します。例え理不尽でも。
その代り、案外と話し合っていると、分かり合える部分も生まれて来るのは確かですけれど...フランスにいて、いろんなことを学びました。一見、理不尽と思っても、それはフランスでは充分通じることであって、外国人の私がとやかく言えることではないと感じたのはこれが初めてでした。特に情愛に関しては...それと同時に、正義感を単に振りかざしてるだけでは、なんの譲歩もないこと、そして黙っていればますますその状況が悪くなるから、理路整然と論議すること、そしてまたたまには、相手の感情に訴えることも交渉の場では必要だと悟った良い経験でした。
だから、マカロンを作ると、たま~に、ほろ苦くこのことを思い出します。自分がきちんと自分の立場を守るため(大げさだけれど)に、主張する大切さを習ったことも。
今日、イテウォンで、桜のつぼみが膨らんで、ピンク色に染まっているのを発見~!そして、なんと一枝にはすでに桜の花が開花してました。来週ごろには徐々に開花する予定らしいです。
そして、今日は友だちに付き合って、Passion 5という日本的なお菓子屋さんに行ってみました。ここの名物はふかふかのロールケーキとバームクーヘンです。でも私が買ったのは、
紅茶味のミルククリーム。果たしてこれはおいしいかな!?
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