キャラメル・マカダミアとフルーツ・チョコ : スイーツ・ナチュラリストpanipopoの美・食ラボ

マカダミアナッツをキャラメリゼして、ポリポリ食べていて、ダークチョコレートのタブレットを作ることにしました。どうせなら、すごく大人味の極上のクヴェルチュールを使おうと思い、今回はわざわざドモリのスルデルラゴ７５％を取り寄せ。試しに食べてみたら、まるで１００％カカオマスのパート・ド・カカオのよう。つまり甘さがない、強者の男性的なアロマを持つ上質なチョコレート。こういうチョコレートは、舌の上で溶かしていくうちにそのアロマが香りたち、鼻腔をくすぐり、シャープなのに決して尖がっていない深く濃い味わいが余韻として残る美しいチョコレートだと思う。これと青森産のりんごピールとドライクランベリーを合わせることに。

こうやってできたものを食べてみるのはワクワクする♪　思った通り、狙い通りのタブレットになったので余計に嬉しかった。これは最高に贅沢なチョコレートタブレット。それを割って食べる楽しみ。

ウハウハ、笑いが止まらない。

と、思っていたら、昨日は一瞬、その笑いが止まった。製菓の卸問屋の担当者が来たのだけれど、ヘーゼルナッツと胡桃がかなりの額を値上げするらしい…またか！苦笑　そして、来年の2月にはアーモンドパウダーが1キロ当たり、300円も値上がりするらしくて、ついでに『来月から発酵バターは、どうなるか分かりません。うちの在庫も切れました。メーカーさんから入荷するのを待っている状態ですが、それも未定です。ベルギーから発酵バターを緊急入荷することにしましたが、キロ1,600～1,700円です』なんて言われてしまった。40％近く高いじゃないかと、落ち込む。

『今は、どこでもコンパウンドにバターを混ぜて使っていますよ。そうしないと、やっていけませんよ』とアドバイスされる始末。

よく考えてみて、それなら、当分の間は焼き菓子系は作らないことにした。トランス酸の入るコンパウンドを使うのは、私の主義に反する。それもすごく美味しいのなら話は別だけれど、やはり発酵バターにはかなわない。他の店が、バターとコンパウンドを混ぜて使っていたとしても、うちはどうせ小さいし、レストランでやって行く店と思っているから、無理しない。だから、美味しいものだけを作るというスタンスを変えることはしないことにした。

バターがないのなら、バターを使わない（あるいは、極力使わないもの）お菓子を作ればいいのだ。当分の間は、せっせとストックしてある発酵バターを大事に使い、必要だったらヨーロッパの発酵バターも。春まではこの状態は変わらないそうだから、それまでは出来ることをしようと思った。

いったん、本物の美味しさ、そして食の大切さを知ってしまったら、もう2度と品質を落としてまで、自分の意志に反するものを作るのは嫌だ。私の体も舌も正直に、どれが安全で、どれが長い間食べていたら、自分によくないのか教えてくれる。

もちろん私は、コンビニ食も食べるし、ファーストフードも極たまに食べる。でも、食に従事する仕事なのに、私たちが体のどこも悪くはなく、コレステロールから血圧まで正常で、そしてどの内臓も健康なのは、なるべく体に良いものをいつも摂っているからだと思う。医食同源。どうせ食べるのなら、上質で手間がかかっても、美味しいものの方がよい。野菜ばかりの食卓でも、小さな虫が安心して食べられる野菜の方がよいと思っている。

そして、ひとつ光栄に思ったことは、かなり大きな製菓の卸問屋の担当者は、常に有名なホテルやパティスリーに営業に行っているのだけれど、『うちのドライバーから、Ｓｕｃｒｅ－ｅｎ－Ｒｏｓｅさんのモンブランは日本一、美味しいと聞いたのでぜひ食べてみたいです。今日、売ってくれませんか？』とお願いされたこと。うちでは、宅配のお兄さんにでも、重い製菓材料を配達してくれるドライバーさんにも、残り物のケーキをもらってもらう時がある。宅配のお兄さんたちには、お菓子便の荷物を大切に持って行ってもらいたいし、製菓問屋さんのドライバーさんは、何十キロにもなる荷物を階段を上って持って来てくれるのだから、おやつに食べてもらうのは当たり前のこと。彼らは忙しいとランチも食べられないそう…

実は、この間、全国でも3番目に大きなパティスリー（支店が何軒もありますしね）で、うちとは売上高がそれこそ雲泥の差、それも笑っちゃうほど差があるのですが。そのオーナーが、ランチにお越しになった上に、うちのモンブランを召し上がって行ったらしいです。その日の作り手は私ではありませんが、あれは材料の良さと栗の質が大切なので、大丈夫なはず。渋皮煮もアールグレイ煮も、paniヴァンが丁寧に作っているからね。

何度でも言うけれど、私は自分で美味しいと思ったものだけしか、作りたくない。自分で食べて、ウハウハと自然に笑えるようなお菓子がいい。体が喜ぶようなものがいい。お菓子は健康体には必要はないけれど、甘いものが好きな私だ。心の栄養！自分の体と心のために作るお菓子だ。ビジネス向きではないのかもしれないけれど、こんな小さくて僻地にある店が4年も生き延びて、赤字にもならずに健全にビジネスを運営出来ているのだから、まずいやり方でもないのだろうと、思うようにしている。来年は、また違った展開が出来るように頑張る予定。

ちょっとハイになっているのは、徹夜して仕事したから。笑　今から、眠ろうかと思ったけれど、ブログを書いているうちに、もう眠れない時間になっちゃった。ブログを書くのも、楽しい時間。だから、良し。笑　今晩はよく眠ろう。

あるワイン輸入会社の社長さんの誕生日のケーキを作ることになっている。ケーキはまだだけれど、デコレーションは今から作り始めないと間に合わない。特に週末は、私はレストラン業をしないといけないから、時間がない。今回は、早めに取り掛かった。

この会社に今、12名のワインメーカーがヨーロッパから来日していて、全国の販売店を回っているらしい。そして最後に会社で会食会をして帰国の途に就くらしい。なので、誕生日のケーキのデコレーションは、そのワインメーカーさんたちのラベルを作ることにした。社長さんには、ワインボトルをプラスチックチョコレートで作る予定。ワインボトルのラベルを誕生日のプレートに仕上げるつもり。プラスチックチョコレートも、昨日、ヴァローナのマカエ（６２％カカオマス）で作って仕込んだ。食べて美味しくないといけないから、こういうところも手抜きせずに、良い材料を使う。

一番、苦心したのは！？それはラベルの地の色。みなそれぞれ、画像を印刷したのを見るとすべて違う色合い。同じようなアイボリー系でもすべてニュアンスが違う。実に4時間は、そのラベル色を出すために費やした！本当は、このラベル色を作って塗った時点で止めるつもりが、だんだんとやっているうちにハイになってしまい、『じゃ、少し簡単なラベルだけ作ってみよう』と始まったら、途中で止められなくなって朝になってしまった。

ああ、楽しかった～♪　仕事が楽しいのはいいことだ！笑　情熱を感じるのはいいことだ♪

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+++ （お知らせ：　11月21日にやっとクリスマスケーキ3種類のＵＰが出来ました！）　さて、11月から12月のお菓子便＋グルメ便、やっと開店しました。おせちとクリスマスケーキ3種類、シュトーレンとクグロフのオーダーは、12月5日まで受付いたします。他の品目に付きましては、11月30日（日曜日）の真夜中までとさせていただきます。よろしくお願いします～☆

Ｓｕｃｒｅ－ｅｎ－Ｒｏｓｅのネットショップ

ヘルシー志向の人にこちらの記事はいかが？と思い、下にリンクしますね～！

エリカ・アンギャルさんのお勧めが、ソルガムきびで、体に良いらしいです。

『世界に一つのオーダーケーキ』だけは常時、受け付けていますので、ご希望の方は、こちらの下の方をご覧くださいね。

　オーダーケーキの内容は、このブログの『アニバーサリー』の欄をご覧ください。あるいはピンタレスト（Ｐｉｎｔｅｒｅｓｔ）で、紹介しています！

Only One-in-the-world Cakesを見てね！

http://www.pinterest.com/panipopo1/only-one-in-the-world-cakes/

すべてのケーキを紹介しきれていませんが、ボチボチ掲載することにしています。

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　新しくPinterest（ピンタレスト）を始めました。私の写真が好きな人はどうぞ！まだまだ発展途上で、これからはお菓子、風景、小物などいろんなものを増やしていく予定です。