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今日は木枯らしが吹く中、テニスをした。とっても寒くて、プレーしているときはいいけれど、いったん出番を待っている時には辛かった。この手足を凍えさせるような寒さが、思い出させてくれるスタージュ(研修)時代のおそうじタイム。

私は9年前にスタージュを2ヶ所、オテル・プラザ・アテネとオテル・ド・クリヨンで受けた。どちらも、いろんなことを学んだが、もっと濃い経験を積んだのがクリヨンだった。

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どちらのホテルでも、ごくたまにヒマな日があった。そんな時には大掃除を言いつけられるのが常。もちろん、仕事の無い下っ端のパティシェや研修生がスー・シェフやセクション・シェフに命令されて、それこそパティスリー室を天井から床まで磨きあげることになる。自分ぐらいの大きさのミキサーから、ガスレンジ台、冷凍庫の整理、冷蔵庫の整理と掃除、器具までピカピカにすることになる。

特に冷蔵庫の大掃除を仰せつかったら、大変!これはみなやりたがらない。女性は私ともうひとりぐらい(常にスタージュに来るのはフランス人でも外人でも女性だった)で、あとは男性のパティシェだけれど、若い男性でも嫌がる仕事。

防寒(?)ベストが一応あるけれど、これを着れるのはひとり。だいたい掃除は2~3人でする。職人の世界はすべて徒弟制だから、先輩がこれを着ることができるのだ。冷蔵庫と言っても、部屋になっているので3人で入っても大きいところ。ここをジャベル(Javel: 漂白剤)を溶いた水で、拭き掃除したり、古いものは捨てたり、包装が良くないものは改めて包装し直したりする。

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シェフはとても、衛生に対して厳しくて、事細かなところまでの掃除をスー・シェフのフランクに任せていた。一時期、私はいじめの対象になっていたときがあって、シェフに可愛がられた反面、すぐ下の2~3人の中堅シェフに嫌われることになった。この世界は何度でも言うけれど、徒弟制。だから、シェフの言うことは神の声。どんなに不満でも必ず聞き届けなければならない。"Oui, Chef"(はい、シェフ)と期待に添わないと、辛い仕打ち(?)が待っている。それはもちろんフランス流のキツイ言葉での仕打ちが多い。そして、嫌な仕事をさせられたりと、いろんなことがある。

シェフに可愛がられると、やはり面白くないのは当たり前だとは思う。でも、この記事を書きながら、当時このホテルのスー・シェフ(料理の方)として働いていた夫に「なぜだったんだろう!?」って聞いてみたら、パティスリーの世界はもっと嫉妬が渦巻いている世界だからだよ、っていう答えが返って来た。本当!?確かに、キュージニェ(料理人)たちはさっぱりとしている人が多かったような気がする。

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料理人の厨房はみんな独立したセクションで働くけれど、サービスの時間になると全員一致の作業になる。スー・シェフがひとり上のレストラン前の司令塔になる部屋にいてサーバーの注文を聞いてから、マイクで下の厨房にそれを伝えて来る。この司令塔にいるスー・シェフは下の厨房からエレベーターで運ばれてきたお料理の数々に最後の仕上げやチェックを入れて、うやうやしくレストランへと運ばさせるのだ。

そして、下の厨房では違うスー・シェフが指揮者よろしく各セクションにいるキュージニェたちに指令やゲキや注文を出して行く。遅ければ、誰かが助け、必ずミシェランの2つ星に沿うレベルの完璧な料理を作りだす。見ていると、これはもう一体化されたオーケストラの世界だ。「ウィ、シェフ!」という言葉がキュージニェから帰って来るだけで、あとはこのスー・シェフの声だけが聞こえて来る。あの当時、総料理長の下に5人のスー・シェフがいたが、上の3人のシェフたちがここの司令官をしていた。その時によって、怒り声が響き渡ったりして、神経がピリって張り詰める時もあれば、優雅にみんなが協調して進めている時もあった。つまり、キュージニェは協調性がないとできない仕事だと思う。時間のプレッシャーに対して、最高のものをみんなと協力して作る世界。このサービスの時間を初めてた見た時には、感動で心が震えた!すべての料理人たちがシェフの指揮具合で、全身全霊を傾けて素晴らしい料理の数々を作り上げていくのだから、その一体感はオーケストラの生の演奏を聴くように感動があるのだ。

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フランスの料理の世界は、とっても厳しい。名だたるシェフたちが怒鳴る声やものを投げつける音がこだまするところでもある。これはあくまでも、サービスの世界で、いったんこの時間を過ぎたら穏やかな時間が戻って来るみたいだけれど。

でも、パティシェの世界はもっと個人的だ。キュージニェが犬だったら、パティシェは猫だと思う。きちんと計量して、あくまでもきちんとそして芸術性も求めらる世界。もちろん料理も芸術性が必要だけれど、もっと計量とかよりも、味加減の感性の世界かもしれない。もっと大胆で、豪快な感じもする。

パティスリーの世界はもっと個人的だ。自分に才能がないと、ただの職人になってしまう。だから決まりごとを上手に仕上げられたら、熟練した職人になれるけれど、一流どころのホテルのシェフにはなれない。若くして才能があるパティシェはシェフになれるが、そうでない場合はどんなに年を重ねても無理なのだ。これはもちろん料理の世界でも当てはまること。でも、やはり自分よりも若い人がシェフだったら、やりづらいこともあるに違いない。

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掃除からずいぶん話が逸れたけれど、あるときこのシェフ・パティシェがいないときにひとりだけ最後の冷蔵庫の天井の掃除を命じられたときには、正直言って、もう辞めたいって思ったほど。だって、防寒ベストを着ることは禁じられ、ひとりでこの冷蔵庫の中で、漂白剤入りの水で絞ったスポンジを持って脚立に上って仕事をさせられた。自分では終わったと思って、報告に行くと、「まだここが汚い。やり直せ」って言われること3回。汚いわけではなくて、シミみたいになっている部分なので漂白剤では落ちない部分だということは向こうも承知しているけれど、それを認めるわけでもなく私にやり直しをさせるのだ。最後に、「やっぱりシミだな。仕方ない」って言われた時には、怒りよりも寒さで一刻も出たかった。

外に出た時には、冷え切って、何をしてもちっとも温まらなかった。今日の寒さもそれを思い出させた。

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毎日、2回、午後の3時と夜11時過ぎにそれぞれシフトを代わるパティシェたちが、毎日掃除をするのは当たり前。特に夜の作業終了のときには、念入りに掃除する。私は、夜のシフトで働いていたので、この掃除も最後に待っていた。

みんなが想像できないぐらいの大きさ(20人のパティシェが同時に働いても、十分に広い)の大理石の作業台の上にまず漂白剤と水を混ぜたものをバケツから投げつけて(20歳そこそこの男の子たちだから、みんな豪快!)、よ~いドンで拭いて行く。この時間には通常、目上のうるさいパティシェたちがいないから、楽しく掃除してしまう。きれいに掃かれた床にも、もちろん漂白剤入りの水がブチまかれているから、3人ぐらいで競争しながら拭いているうちに、モップを持ちながらコケたりして尻もちつくこともあった。最後には濡れて大騒ぎしながら、厨房のスー・シェフたちに注意されたこともあったっけ☆

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そんな夜更けにはたまに、ラタトィユが現れた!ラタトィユ!?って思うでしょ?それは地下にある厨房に住む子ネズミ。どんなに清潔で、拭き清めるように掃除しても何もかもピカピカできちんと保管されていても、フランス革命以前から建っている古いお城のような建物には、必ずいるものだ。真白な床に走る回る1匹のラタトィユに初めて遭遇したときには、大声を上げてしまって、地下にある大厨房に残っていたみんなが飛んできたことがあったけれど、それ以来は姿を見かけると慰められた。精一杯逃げ回る子ネズミに自分の姿を重ねていたのかもしれないなぁ。


今日も明日も皆さんに良いことがたくさんありますように~ƒn[ƒg‚W

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ぷーさん 昨日は、お祝いの素敵なコメントをどうもありがとうございました!これからもがんばりますので、どうぞよろしくお願いします~はーと

テニスですっかりと冷え切った体を温めるのに、アメリカ人の友達の家に上がりこんで感謝祭で残ったターキー(七面鳥)で作ったターキーライススープをごちそうになった。そして彼女が取り出したのが、ホームメイドのエッグノッグ。卵と牛乳と砂糖とスパイスで作った飲み物なんだけれど、彼女はラム酒をたくさん入れていて、一口飲んだら下戸の私は熱くなった。おいしいから調子に乗ってコップ1杯飲んでしまったら、なんだかグルグル...

胸がカっと熱くなって胃のあたりもむかむか...やっぱり酔ったのか!?とたんに眠くなって来て、夫や友達4人を残して友人宅のソファに横たわったまま動けなくなってしまった。グルグルとむかむかが止まらない。そのまま、いつの間にか眠ってしまったみたい。paniヴァン(夫)に起こされた時には、不快感はなくなっていたけれど、疲れが出て家に戻って来たら、またベッドに直行。

すっかりエッグノッグで、酔っ払ってしまった!


花 今のところ、ブログ開設1周年記念企画に応募している方は以下の通りです。締切は月曜日いっぱい(日本時間の23時59分まで)です。詳しくは、『ブログ開設1周年記念企画』(この記事の一番下を読んでくださいね)

①のコース : 明日香さん、バブちゃん、とこさん、ラム♪さん、Sayo*さん、プリンちゃん、ちょりママちゃん、こりんごちゃん、あゆみさん、みっこちゃん、ほ助さん、さゆみさん、brinさん、 ayumuさん、 sunny*さん、 TMK1611さん、 yuzotoさん、 naomamanさん

②のコース : まゆみさん、けいこさん、mossさん、はなみんさん、かおちゃんさん、森の子さん、mariさん、かんちゃんさん、momokoさん、yumeさん、わかやすさん、ちかにゃんさん。

③のコース : izさん (こちらは今までの私の企画に応募して抽選に漏れた方のみです!)

③のコースは今のところ、izさんの独占ね☆

*** そして、クイズです!当たった方(1名様; 必要なら抽選で)にはこちらの柚子茶1kgをお送りします。こちらの柚子茶はロッテのデパ地下にしか置いてない最高の柚子茶ですよ☆ 面白い容器に入っているので、お楽しみに。

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*質問* この韓国産の柚子茶は、韓国のハワイと呼ばれる韓国の南に位置する島で採れた柚子を使って現地で作られた名産品です。日本(九州)に近いこの島はカタカナで書くとチェジュドと呼ばれます。その漢字名を書いて応募してね。コメ欄にお願いします。